
のびのび夢舞台、やっぱりいい 小野寺歩さん(カーリング)
2006年08月11日
カーリングと野球は似ているところがたくさんあると思います。
 小野寺歩さん
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試合がイニングごとに分かれ、プレーに間があることのほかに、たすきリレーのようにチームメートがつないで点を取るところがそっくり。私がトリノで務めたスキップ(主将)は、最後の一投で勝敗が変わる、投手のようなポジションです。
駒大苫小牧が昨年優勝したときは、青森からテレビで応援していました。北海道の誇りです。同郷として「次は私たちが夢舞台に立つんだ」と勇気をもらいました。田中君はピンチでも平然と三振が取れる。いいスキップになると思います。
1回、駒大苫小牧が犠打を決めた。自分が犠牲になって好機を広げるのは、カーリングならハウスの前に石を置くようなもの。トリノ五輪では主にリード(第1投者)の目黒(萌絵)さんの役割でした。流れを後につなげる、しっかりしたリードがいるチームは強いんです。
5回が終わるとグラウンド整備で休憩ですね。ベンチで何を話しているんだろう。
カーリングでも第5エンド後にハーフタイムがあります。コーチは練習試合では、戦術面を細かく注意していました。でも、五輪では技術面より伸び伸びとやることが大切と思い、コーチと相談し、気持ちを盛り上げることに重点を置きました。大舞台では、勝ちたいという情熱が、実力以上の力を引き出し、勝利につながることがあるんです。私たちがそうでした。
南陽工の粘りも見事でした。基本がしっかりしていて、自分の役割をきちんとこなせるチームが強いということも、カーリングと同じですね。
私たちも、強豪国と技術面ではあまり違いはないと感じました。五輪前はメンタルトレーニングを取り入れ、結果を意識するのではなく、今やるべきことに集中することを心がけました。だけど結果は7位。私たちには経験が足りなかった。平常心を保ち、普通のプレーを出せるのが強豪国、伝統国の力でした。
印象的だったのは、甲子園全体が白球の行方に一喜一憂していたこと。私たちを応援してくださった方たちも、きっとこんな風に見て下さっていたんでしょうね。私はトリノで、その瞬間をかみしめながら、目に焼き付ける感じでプレーしていました。一投一投は今でも鮮明に覚えています。
私は第一線から離れましたが、甲子園に来て、夢舞台はやはりいいなと思いました。いつか、再び五輪を目指そうという気持ちになる日が来るかも知れません。
カーリングと違うところ? 甲子園は男の子しか立てない場所ということですね。息子ができたら、ぜひ目指してほしい。私もアルプス席で応援したいです。
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小野寺歩(おのでら・あゆみ) 女子カーリングソルトレーク、トリノ両五輪代表。北海道常呂町(現北見市)の幼なじみと結成した「シムソンズ」で出場したソルトレーク五輪は8位。その後、青森市文化スポーツ振興公社に移り、「チーム青森」を結成。トリノ五輪では強豪国を破る健闘を見せ7位に。5月にチーム青森を離れ、競技の第一線から退くことを表明した。27歳。
(構成・阿久津篤史)
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