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徳島商 鳴門工戦で成長 担当記者熱戦振り返る2006年07月30日 大会は徳島商が6年ぶり21回目の優勝を決めて幕を閉じた。参加34校は決勝までの33試合で熱戦を繰り広げた。朝日新聞徳島総局では、期間中、多くの記者が大会の運営、取材にかかわった。5人の記者が大会を振り返り、「座談会形式」でまとめた。
▽海部のプレー印象深く D 序盤に注目の試合がいくつかあった。 B 昨年の決勝の再現となった徳島商―鳴門工戦。鳴門工は死球に犠打、単打、犠飛で先制と相変わらず手堅く、やはり強いと感じた。ところが結果は意外なワンサイド。「勝ちたい」という気持ちの差が出たと思う。 E 主戦の久保田君は「鳴門工に勝つことだけを考え1年間練習した」と、意気込みがすごかった。昨年の決勝で終盤に打たれたのが悔しかったようだ。投球だけでなく精神的にも成長した。 A 決勝での好投といい、久保田君は「ここ一番」の試合に集中力を高めていくことができるようになった。徳島商はあの対戦が最初にあり、最高の状態で大会に臨めた。そして、みんなで勝った。一つの試合で成長する典型例だと思う。 B 阿波―池田戦も引き締まった試合だった。主戦の森君は165センチの小さな体で池田打線を終盤まで抑えた。1年生の時から島監督の家に下宿し、野球に専念した。そんなまじめな性格が出た丁寧な投球だった。 C 惜敗した阿波の選手たちは地面に伏して泣いていた。彼らは試合中から野球への思い入れの強さが伝わってきた。その中で森君が「もう洗濯は自分でしなくていいんだ」と寂しそうに言ったのにグッときた。 D 中盤以降は接戦が増え鳴門第一―徳島東工戦が初の延長戦だった。 E 鳴門第一がずっと押し気味だったのを徳島東工が全員野球でものにした。投手も打者も、途中出場の部員が力を出していると感じた。代打でサヨナラ打を放った石川君は3回から素振りをしていたという。終了直後の「雄叫(お・たけ)び」はすごかった。よほど気持ちを込めていたんだろう。 B 海部はチームとして印象深かった。内野陣の連携や一瞬の判断力、打線のつながり。4番の井口君の打撃と、遊撃・川尻君、二塁・松田君のコンビプレーは野球の醍醐味(だいごみ)を感じた。試合以外でもキビキビとしてさわやかで、野球っていいなあと思わせた。 C 選抜で取材したこともあり小松島が気になった。徳島北戦、勝ち越され、なおもセンター前に飛んだ打球を福島君が強肩で懸命のバックホームをしたが、二塁走者が生還した。うつむく福島君の落胆ぶりがすごかった。いつも強気で元気なだけに、その悔しさは相当なものだと感じた。 D 取材する側から言うと、グラウンドの外も興味深い。 A 鳴門工の部員たちが徳島商の試合を見に来ていた。4番の安原君と主将の田中君は「やっぱり徳島商に甲子園に行ってほしい」と話し、3番を打っていた中江君は応援席でメガホンを手に声援を送っていた。 E 雨にたたられ、県高野連関係者はかなり苦労していた。午前7時ごろには球場に来て、グラウンド状態を確かめ、気象情報を考慮しながら試合ができるかどうか判断する。整備の人も出番の連続だった。 D 大会を通し、気になったことは。 A データを比べた訳ではないが、盗塁が少ないと思った。高校生は脚力ではプロや社会人と大差はない。もっと走り回ってほしい気がした。 B 盗塁はタイミングの問題なので、サインを出しづらいという。6盗塁を決めた徳島北の尾形君は、「ノーサイン」で走っている。組織野球の浸透でサイン以外のプレーをする機会が減ったのかもしれない。 D 最後に甲子園での徳島商は? A 投打とも全国レベルで見て飛び抜けた存在ではない。でも、今まさに「成長過程」というのが楽しみだ。まとまりがあり、どこからでも得点できるのも強みだ。
D 満塁本塁打を打った金久君のように、次々とヒーローが出てくる。大舞台にのまれない精神力もある。相手からすれば、やりづらいと思う。
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