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〈球児たちの夢4〉 マネジャー、一緒に戦っている2006年07月14日 「初回からありえんわ!(涙) 4点も取られるような回じゃなかった」
6月末、佐久間高校が夏の大会のシード校に2―22で敗れた練習試合。その日のノートに書かれた最初の一言だ。「今日みたいな試合でミンナが小さくみえるのは辛いしヤダ!」。厳しい言葉が続く。 ノートの筆者は、野球部マネジャーの3年生、耳塚茜さん(アカネ)。試合のたびに、自分なりにプレーを分析し、書きとめている。 3年のマネジャーはアカネと、恩田彩加さん(サヤカ)の2人。気さくで親しみやすい2人だが、「やさしいマネジャーをしようと思ってはいないんです」。きっぱり。 選手がミスをして投げやりになっているようなら「やるなら1人で落ち込んで。チームプレーなんだから」とハッパをかけ、沈み込んでいるようなら「あとちょっとなんだから、やることやらないと」と声をかける。 それもこれも、「後悔してほしくない」という気持ちからだ。最後の夏にかける思いも、とびっきり。「自分らしく、思い切りプレーしてほしい」 部員と同じに、あるいは、それ以上に努力してきた。 ボールが100個ほど入った重いカゴを運ぶ。ノックをする監督にボールを渡す。バットなど道具の泥をふき取る。ボールの糸が切れたら縫い直す。麦茶もつくるし、夏の大会が近づくと部員のために約50個のおにぎりも握る。 試合になったら、スコアを書いたり、ネット裏からビデオを撮ったり。野球部の戦績などを載せた新聞をつくり、近くの駅や中学校に配ってもいる。 じっとしている暇はなかった。 2人に野球やソフトボールの経験はない。中学生のとき、テレビで夏の高校野球を見て「必死にやっているところがいいな」と感じていた。先輩に誘われて入部。その理由を尋ねられても、うまく言葉にできない。 どんなに頑張っても、2人が選手としてグラウンドに立つことはない。なぜ、チームのために全力投球するの? 「自分が出られなくても一緒に戦っている、という気持ちかな」 卒業後、アカネは歯科衛生士を、サヤカは養護教諭を目指す。都会の専門学校に進むつもりだ。 「患者さんを『気遣う』ところがマネジャーと似ているかも」とアカネ。「誰かを助けてあげられる人になりたいから、マネジャーはその一歩かな」とサヤカ。 野球部での経験は将来、必ずや自分の夢と結びつく。みんな、そう信じている。
〈ボールのたどる道〉 新しいボールはまず試合で使い、その後ノックなどへ。糸が切れてきたらマネジャーが縫い直す。2本の針を使って縫うが、革が硬いため力が必要で苦労する。
縫い直したボールは打撃マシン用に。革がボロボロになってはがれてくると、幅1センチぐらいのビニールテープで巻き、ティー打撃用となる。ボールは大切。グラウンドの外に飛び出したら、見つかるまで捜すのが基本。
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