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「雨」「打高投低」の印象 大会を振り返って2006年07月31日 雨と「打高投低」――29日に閉幕した第88回全国高校野球選手権滋賀大会を象徴する言葉はこの二つだろう。長雨の影響で順延やノーゲームが相次ぎ、連戦を余儀なくされるなど雨に泣かされたチームも多かった。また、大会通算本塁打は33本と、これまでの記録だった23本を大幅に更新。33本目は、八幡商が6年ぶり6回目の優勝を決める逆転満塁弾だった。52チームによる熱戦を振り返る。
◇ 「雨」に一番泣かされたチームは大津だろう。4度の順延に2度のノーゲーム。特に2度目のノーゲームは、6回表で3点リードしていた時点で決定された。翌日の再試合で石部に1点差で敗れ、選手たちは泣き崩れた。それでも、1回目のノーゲームで「幻の本塁打」を放った高山英二君(3年)は「雨のお陰で、最高の仲間と長い間プレーができた」と言って、仲間を励ました。 強豪校の「短すぎる夏」も印象的だった。連覇を狙った近江は、初戦で八幡工の気迫あふれる戦いぶりの前に散った。高校通算本塁打が70本を超す注目の強打者、伊奈龍哉君(3年)は「自分でも何で負けたのかわからない」と号泣した。 今春の選抜大会出場校の北大津も、初戦で滋賀学園に敗れた。土井将平君(3年)の2打席連続本塁打を含む15安打を放ち、最後まで意地を見せただけに、7四死球を与えたことからの失点が残念だった。 部員数の少ないチームの奮闘もあった。部員不足で春季大会を辞退した野洲は6月に「助っ人」3人が入部し、10人で大会に臨んだ。敗れた後は「助っ人」も涙を流し、短い期間でも一緒に勝利を目指して練習に励んだ絆(きずな)を感じた。部員数9人の愛知は、4強入りした安曇川を相手に、文字通り「全員野球」で4回まで無失点と踏ん張った。 準決勝は、安曇川と彦根翔陽が初めて、滋賀学園が2回目のベスト4と新鮮な顔ぶれだった。ここでも「雨」が影響した。エースが1人で投げ抜いてきた安曇川と彦根翔陽は、ついに連投の疲れから相手打線につかまった。 決勝に進んだのは、4人の投手が継投してきた滋賀学園と、2人の投手が試合ごとに投げ分けてきた八幡商。打撃が目立った大会ながら、「投」の充実なくしては頂点に立てないと実感させられた。 「混戦模様」と言われた今大会は、投打とも高水準でバランスの取れている八幡商が制した。大会でのチーム打率は、4割3分4厘。決勝までの5試合で54得点を挙げた一方で、失点は1試合3点以下に抑えた。
八幡商は春の県大会の優勝校だが、チームが出発した昨秋の県大会は初戦で敗退した。選手たちはその悔しさを胸に、地道に練習を続け、一歩ずつ成長してきた。新たなスタートを切った各チームにも、今大会での悔しさをばねにして、さらなる飛躍を目指してほしい。
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