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「練習して負けぬ投手に」 PL・前田健太投手

2006年07月30日

 2回表、PL学園先発の冨田康祐君(3年)がつかまった。

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試合終了後、泣きながら応援席にあいさつに向かう前田(右端)ら、PL学園の選手たち=万国博

 本塁打などで4点を奪われ、なお2死三塁。左翼を守っていたエース前田健太君(3年)が急きょ、マウンドに。「こんな形で投げると思わなかった」。微妙な制球ができない。2四球の後、連打で3点を献上。序盤で7点差を追う展開となった。

 小学4年生のときに夏の甲子園であった横浜―PLの延長17回を見て以来、PLにあこがれた。140キロ台の直球とカーブで、1年生の夏から活躍。今春の選抜は真岡工戦で16三振を奪うなど、7年ぶりの4強の原動力に。それでも、「全国制覇しなければ、強いPLの復活と言えない」。カーブの種類を増やし、練習試合で連投するなど、夏へ向けた練習をした。3回戦の大商大堺戦後、「後も全部自分が投げる」と意気込んでいた。

 だが、決勝までをにらんで藤原弘介監督は、投手陣全員で乗り切ろうと、この日の先発は、5回戦で好投した冨田君に託した。エースが先発しないことで「なめてる」と思った東大阪大柏原選手の心に火をつけた。投手が交代しても勢いは止められず、5回表も1点を失った。

 5回裏無死満塁で打席が回った。「つなぐことだけを考えた」という打球は左翼席へ。反撃ムードを高めたが、流れは戻らず、9回裏の2死二、三塁も、仲谷龍二君(3年)が三ゴロに倒れた。

 仲谷君とは幼なじみ。野球を始めたのも仲谷君の誘いだった。「ありがとうな」。泣き崩れる仲谷君を支えながら、「もっと練習して上でやりたい。絶対負けない投手になる」と誓った。

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