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高知商、9年ぶりV 明徳義塾、8回に悪夢

2006年07月27日

 第88回全国高校野球選手権高知大会は26日、県立春野球場で決勝があり、3時間24分に及ぶ熱闘の末、高知商が明徳義塾を破って優勝した。3点を追う高知商は7回、2死満塁で主将の石川が走者一掃の二塁打を放って同点。8回1死二、三塁から溝渕の左前打で勝ち越し、さらに連続四死球などもあり、結局この回、5点を奪ってリードした。3回から救援の小松が7回の1点だけに抑えた好投が光った。高知商の夏の甲子園出場は藤川球児投手(現阪神)らを擁した97年以来、9年ぶり22度目。

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優勝を決め、喜びいっぱいにスタンドへのあいさつに向かう高知商の選手たち=県立春野

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7回裏高知商2死満塁、石川が走者一掃の二塁打を放ち、6―6の同点とする=県立春野

 ◎…「ここで打ったらヒーローだ」。3点を追う7回2死満塁、高知商の主将、石川が思い切り振り抜いた打球は三塁手の頭上を鋭く抜け、左翼線上に落ちた。走者一掃の二塁打で6―6の同点に追いついた。

 選手たちは試合前「チャンスになったら自分で決めるつもりでやろう」と話し合っていた。3回途中から登板した2年生の小松が明徳義塾の強力打線を相手によく踏ん張り、3年生が奮起した。「後輩の頑張りを無駄にはできない」。8回1死二、三塁から、溝渕の左前打で勝ち越し、山下の中前打や6四死球などでこの回計5点を奪った。

 ◎…県内最多の夏21回の甲子園出場を果たしている伝統校が、9年前から春も含めて甲子園から遠ざかっていた。OBや地域の人たちから「市商が強くないと、おもしろくない」と言われる重圧を背負っていた。

 さらに今大会の開幕直前、片岡が脱臼し、前田が肩を痛め、石川も腸炎による腹痛と高熱に苦しんでいた。ようやく決勝のこの日、全員が回復して初めて正選手がそろって先発した。西原監督は「チーム内に安心感があったのも大きかった」と話した。

 ◎…石川が同点二塁打を放つ少し前、粘り強い投球を続けていた明徳義塾のエース伊勢が右手首に違和感を覚え、マウンドを降りた。緊張と暑さの中、投球数は7回途中で149球にのぼり、疲労もピークだった。「この日のために練習してきたのに……。最後まで投げたかったが残念です」

 ◎…明徳義塾は3回、1死一、三塁で永松の二塁打で逆転、さらに北出の二塁打などで2点を追加。7回には1死二塁で中本の右前適時打で、6―3とリードを広げた。

 永松、北出、中本らは昨夏の高知大会決勝にも出場した。だが、全国選手権大会を辞退し、謹慎のため今春の選抜大会も縁がなかった。永松らは「最後の夏にかける思いはどのチームの3年生よりも強い」と話していたが、またも甲子園には手が届かなかった。

 試合後、明徳義塾の選手は声をあげて泣き崩れた。だが、閉会式を終えると、晴れ晴れとした表情で「高知商、ありがとう」「お前ら絶対勝てよー」と叫び、高知商の選手と握手を交わした。明徳義塾の甲子園への強い思いは、高知商に託された。

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