検索とメインメニューとばして、このページの本文エリアへ検索使い方
現在位置 : asahi.com > 高校野球 > 第88回選手権 > 地方大会 > 神奈川 > ニュース > 記事ここから本文エリア

食って打つ練習の虫 横浜商大・伊勢田翔君

2006年07月29日

 180センチ89キロの巨体が体を揺らせて走った。

写真

横浜商大−東海大相模 打席に立つ横浜商大の伊勢田

 8点差をつけられた4回表、死球で出塁した横浜商大の伊勢田翔君(3年)は、続く水口澄斗君(2年)の左前安打を、左翼手がお手玉するのを見て二塁をけった。

 50メートルは7秒以上。鈍足だ。三塁コーチはとめていたが、「すきにつけ込まなければ流れはこない」。三塁に頭から滑り込む。タイミングはアウトだったが送球がそれた。この回、横浜商大に5点をもたらす口火となった。

 チームメートは伊勢田君を「練習の虫」と口をそろえる。夜帰るときは必ず最後だ。打ち込みを中心に千回はバットを振る。「毎日、誰もいなくなったことを確認してグラウンドを出るんです。自己満足ですけど」

 「食うのもトレーニング」と、朝に1.1リットル、昼に1.6リットルの大型の弁当箱を平らげる。帰宅後はご飯のおかわりを義務づけた。入学時90キロだった体重が、1年の夏までに20キロ減ってしまったことの反省だ。はじめはきつかったおかわりも、最近は2、3度する。さらに菓子パンまで食べる。「体重があると、飛距離も違います」

 ここまでやる気にさせているのは、伊勢田君が「地球上で一番怖い生き物」という金沢哲男監督だ。「あんなでかい手の人知らないです。体も大きいし、怒鳴られるとマジでびびります」。しかし、伊勢田君も負けてはいない。朝の練習は監督を見返すために始めたものだ。気がつけば長打力はチーム一になり、5月下旬、練習グラウンドの外野ネットを打球が越え、民家の屋根を直撃した。コーチが謝った。

 今大会は不調だった。打順は1番から6番に下げられた。悩む伊勢田君に金沢監督は上溝戦後「考えるな。全部ホームランを狙え」と伝えた。吹っ切れた。続く慶応戦で2安打、鎌倉学園戦で3安打を放った。

 しかしこの日、東海大相模に完敗。5回、詰まると思った小玉雄介君(3年)の打球が頭上を越えたとき、「打球の質が違う」と感じた。

 振り返ると、監督にしかられたことがたくさん思い浮かぶ。「すごくお世話になった。一番怖いけど、一番尊敬する人です」



ここから広告です
ここから広告です
広告終わり

ここから広告です
広告終わり
▲このページのトップに戻る
asahi.comに掲載の記事・写真の無断転載を禁じます。すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
| 朝日新聞社から | サイトポリシー | 個人情報 | 著作権 | リンク| 広告掲載 | お問い合わせ・ヘルプ |
Copyright The Asahi Shimbun Company. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.