【米・炭疽菌事件】
 市民の不安、一段と高まる 一般人の肺炭疽発症で
米国の炭疽(たんそ)菌事件は30日、ニューヨークの病院職員の女性(61)が肺炭疽と確認されたことで、新たな展開を見せた。炭疽菌入り手紙のあて先でも、郵便局関係者でもない一般市民が致死率の高い肺炭疽を発症したことで、不安が一段と高まっている。
疾病対策センター(CDC)は、急きょニューヨークの疫学調査班を増強、感染源の特定に乗り出したが、容易ではないとみられる。
CDCなどの調べによると、女性の仕事場は、1週間ほど前まで病院の郵便室と同室だったものを模様替えしたばかりという。このため、病院あての郵便物を介した感染が疑われているものの、コプランCDC所長は「この女性のケースがこれまでと同じパターンなのか、何か違うことを示しているのか分からない」と述べた。
これまでのところ、ワシントンの政府機関を中心に多くの炭疽菌汚染個所が見つかっているが、炭疽菌入り郵便物は報道機関や米議会あて以外に新たには見つかっていない。このため、炭疽菌入り手紙から漏れた菌がほかの郵便物に付着し、汚染を広げたのではないかとの見方が出ている。
もし、各所に広がっている汚染がすべて付着によるものだとすると、このニューヨークの女性や国務省別館の職員は付着しただけの炭疽菌で、深刻な肺炭疽を発症したことになる。菌が付着した郵便物は、一般家庭にもすでに配達された恐れが強く、さらに感染者が増える恐れもある。
(10/31)
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