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【米・炭疽菌事件】

旧ソ連廃棄の兵器用炭疽菌を大量発見


 中央アジア・ウズベキスタンの「ボズロズデニヤ(復活)島」にある生物兵器実験場跡で、旧ソ連がひそかに廃棄した炭疽(たんそ)菌が大量に見つかっていたことが分かった。米国の調査団が廃棄場所を特定し、廃棄容器の中で生きた菌を確認した。容器は井戸状の穴に放置され滅菌処理もされていなかった。ウズベク当局者は「ほかの廃棄容器が流出した可能性を否定できない」と認めた。同国は米国の支援で炭疽菌を処理する協定を22日、タシケントで結んだ。

 この島は、アラル海にある無人島。面積2000平方キロのうち南側4分の3がウズベク領だ。ソ連時代、サルを放し飼いにし上空から炭疽菌を散布する実験が行われた。ソ連崩壊で菌は地下に廃棄され、施設は92年に閉鎖された。ソ連から数百トンの菌が運び込まれたとされ、専門家は「炭疽菌の墓場」と形容した。

 今年8月、米国防総省と米モントレー研究所などが11カ所の廃棄場所を特定し、9カ所の井戸状の穴から29個の保管容器を発見。うち14個から炭疽菌を検出した。正確な分量は極秘だが、円筒状金属容器の容量から最大3500リットルと推定される。ロシアの生物兵器専門家によると、数千万人以上の殺傷力があるという。

 見つかった容器は現在も同島で保管され、ウズベク軍が島を封鎖し厳戒態勢をとっている。

 調査に加わったウズベク当局者は、米国の報告書に「ワクチンが効かない炭疽菌」とあったと証言。さらに「廃棄された炭疽菌はほかにもある」と語った。金属回収をする住民が島から容器類を一部持ち出したとみられ、島外への流出もあった模様だ。

 米とウズベクは99年に調査のための協定を結んでいたが、ウズベク側は同島で油田開発を始めるなど関心が低かった。米はウズベクに対し、「テロ支援国に炭疽菌が流出する可能性がある」と警告していた。

 廃棄容器が見つかったことを受け、米側が約600万ドルを投入し炭疽菌を処理する協定をウズベクと結んだ。

(10/24)

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