現在位置:asahi.comトップ>教育>2008年度大学入試センター試験>出題分析> 記事 【分析速報】英語2008年01月19日 【提供:東進ハイスクール】 ●一部の大問に大きな変化/大問数・設問数・マーク数はほぼ同じ
【大問数】変化なし
【設問数】変化なし
【マーク数】減少
【全体概観】
昨年度に続き、問題の内容がかなり変わった。特に後半の問題素材に大きな変化が見られた。 第5問は昨年の2題から3題に増え、英文自体もこれまで長年続いてきた会話文がなくなった。3題ともイラストの内容を的確に説明した英文を選ぶ形式である。 第6問でも長らく使用されてきた物語文が姿を消し、論説文が採用された。しかも、はっきりと分けられた段落ごとの内容を問う設問が多数を占めた。他の問題にも変化は見られたが、いずれも限定的なものであった。 第1問は昨年同様に発音・アクセント・文強勢からなり、小問数も同じであった。アクセント問題については、アクセントの位置を記号を用いて視覚化しているが、解答上の影響は考えられない。 第2問はAの文法・語法問題が1問減って10問となった(一昨年以前の数に戻った)のが唯一の変化である。 第3問では、Bの内容把握の問題の素材が、昨年のディスカッションでの発言から、学校新聞の記事に変わったが、本質的な変化とは言えない。 第4問では、小問の1つに空所補充形式が加わった。全体を通じて、マーク数は53から51に減った。しかし、設問も含めた総語数は急増した昨年よりもさらに200近く増え、4000語を越えた。全体として、説明文が増えるとともに、語彙レベルも上がったが、設問自体は答えやすいものが多かった。したがって、問題の内容に変化が見られたものの、平均点としては昨年並みになると思われる。
●設問別分析
【第1問】A単語の発音 B単語のアクセント C文強勢と話者の意図 Aは昨年同様に基本的な問題である。Bもアクセント問題の頻出語で構成されており、基本的である。Cは昨年から始まった文強勢形式で、3問中2問は易しかったが、問3がやや紛らわしかった。第1問全体の難度は昨年並と言える。
【第2問】A文法・語法・語彙 B対話文 C整序英作文 Aは昨年より1問減って10問となった。昨年は語句の意味や語法の知識を問う問題が大勢を占めていたが、今回は標準的な文法問題も一定数を占めていた。問2、問3、問4、問7などの動詞の問題は、日頃からどれだけ英文に接しているかによって得点に差がつきやすい。Bの会話文完成問題は昨年並みで易しかった。Cの整序英作文は、問1がitの特殊用法を含んだ2つの構文を組み合わせたもので、やや紛らわしかった。第2問全体の難度としては、ほぼ昨年並みと言える。
【第3問】A表現・語句の類推問題 B内容把握問題 C空所補充問題 Aは昨年以来の形式で、短文中に施された下線部の表現の意味を問うものである。どちらも表現の知識そのものを試すのではなく、文脈から何を言い表しているのかを推測させる問題であるが、落ち着いて取り組めば、決して難しくはない。Bは英文素材が昨年のディスカッションから新聞記事に変わったが、内容把握の力を試すという狙いは変わらない。Aと同様に設問はそれほど難しくはないが、英文の量が増えているのに加え、語彙レベルが上がっているのをどう乗り切るかがポイントである。Cの空所補充も昨年までより長めで、段落数も増えた。第3問全体としては、昨年よりもやや難化した感がある。
【第4問】A図表を使った英文読解 B広告の読み取り Aは昨年まで長く続いたグラフに代わり、表を使った問題に変わった。今年の英文は気象観測衛星ひまわりに関する説明文である。本文、設問とも全体的に易しいと言える。Bは広告文を素材に用いた昨年来の問題である。問題難度は昨年並で易しいと言える。
【第5問】A絵を使った英文読解 B絵を使った英文読解 C絵を使った英文読解 問題が2つから3つに増えた。すべて絵を使った問題である。このうちAとCはそれぞれ1つの絵と4コマ漫画風のイラストであるが、場面の状況を的確に描写した英文を選ぶという点では共通している。Bは空間把握に関する問題で、英文で述べられた各要素の位置や形状を正確につかんで絵を選ぶ問題である。総じて見れば、問題レベルは昨年よりも易化している。
【第6問】論説文を用いた内容一致問題 昨年まで長く続いた物語文に代わって登場した論説文が素材になっている。IT革命に伴って生じた、企業や働き手を取り巻く環境の変化について、1人の学生の体験を交えて説明している。本文の語数は昨年と同じ760語であるが、設問文は120語増えた。素材は変わったが、設問や選択肢も比較的素直である。ここまでの問題で時間を使いすぎていなければ、高い正答率が期待できるだろう。1問あたりの配点が大きいので、設問を慎重に読んでイージーミスをなくすことが大切である。
●新高3生へのアドバイス センター試験の英語は、英語の基礎学力を判定する目的で出題されていますが、それは決して付け焼刃的な知識を問うものではなく、コミュニケーションの手段としての英語力を、どの程度身につけているかを測るためのものです。実際、80分という短い制限時間でこれだけの問題量をこなすには、1)語彙や文法といった知識を完全な知識として身につけている、2)必要に応じて「知識を使いこなす」力を鍛錬していることが必要です。しかしこれは一朝一夕に身につくものではなく、当然早い時期から学習量を多く積んできた者が有利になります。つまり、盤石な基礎力を身につけた上で、自分の目標点に応じた対策授業を受講し、何度も予行演習を繰り返せば、本番で結果を出すことができるのがセンター試験なのです。
(1)音声 日頃の学習の中に音声を効果的にとりいれましょう。例えば英単語を暗記する際には付属のCDなどを利用して、意味と一緒に正しい発音やアクセントも覚えるように心がけましょう。カタカナ語も含めた『アクセント問題頻出語』や『接尾辞とアクセントの関係』については知識をしっかりと身につけておく必要があります。また、会話のやりとりの中である語が強く発音される場合、話者がどのような意図で強調しているかを理解するとともに、日頃から英文全体の調子や抑揚に気をつけて音読する習慣を身につけておきましょう。
(2)文法・語法・語彙 文法・語法に関しては、時制・態・仮定法・助動詞・準動詞など動詞に関連した分野が例年出題されています。対策がおろそかにされがちなのが、単語・熟語・類語の使い分けなどの語彙に関する分野です。実は、文法と同程度の比重があるという現状をしっかり認識して、日頃から語彙力の強化に努めましょう。
(3)英作文 整序英作文は標準的なレベルの出題が続いていますが、文法・構文の基礎学力がないと確実に得点するのは難しい分野になってしまいます。日頃から、主部・述部・修飾関係などの英文の構造に注意して学習することと、標準レベルの問題を数多く解いて問題慣れしておくことが重要です。
(4)口語コミュニケーション 会話問題では、会話の場面・話題・発言の意図・会話全体の流れなどを的確につかむことが求められます。また、会話でよく使われる基本的な応答表現や慣用表現の知識を身につけておきましょう。
(5)英文読解 センター試験の難しさの大きな要因として、問題量の多さが挙げられます。数多くの長文を読み、速読力を高める訓練をしておきましょう。ある語句・表現の意味が問われる問題では、文脈からその意味を推測する力が試されます。図表や広告を読み取る問題では「情報処理能力」が、絵あるいは図形を説明した文章では「文章の内容を絵と結びつけて理解する力」がポイントとなります。論説文読解問題では、パラグラフごとのテーマと論理展開を見抜く力を養うことが大切です。英字新聞などで図表やグラフ、広告などの読み取り方に慣れておくとともに、さまざまなジャンルの英文を多読することが、読解学習の基本です。 |