現在位置:asahi.comトップ>教育>2008年度大学入試センター試験>出題分析> 記事 【分析速報】倫理2008年01月19日 【提供:東進ハイスクール】 ●大問構成・マーク数は昨年度と同じ。出題形式・内容・難易度も大きな変化はなし。 【難易度】昨年並み 【全体概観】 2008年度は昨年と大問構成は同じで、一般的な教科書の章立てに近い出題の順番であった。青年期の心理、源流思想、西洋近現代思想、日本思想、現代社会分野の順での5問構成である。昨年までA〜Cのリード文に分かれていた第5問が、一つのリード文での出題となった。出題されているテーマは基本事項であるが、問われている内容は深く掘り下げたものが多く、表層的な理解では正答に至らない場合がある。昨年から引き続き、日本史分野に該当する知識問題が出題された。具体的事例の組み合わせ問題が第1問と第5問で、グラフの読み取り問題が第1問で出題されており、冷静に対処する必要がある。総じて、昨年から大きく傾向は変わらず、対策が立てやすかったこともあり、平均点は昨年並みと予想される。 ●設問別分析 【第1問】青年期の課題 06年・07年に引き続いて組合せ問題が2題出題された。青年期の課題に関する問2は例年どおり。図表の読み取りに手間取らなければ問題ないだろう。時間をかけて良いから、落ち着いて解いてほしい。 【第2問】運命について(源流思想) 問2のソクラテスや問4のイスラームなど、本流を行く素直な問題が多かった。ただし、問2の空欄5は正確な知識が、アウグスティヌスの思想についての問5はかなり丁寧な理解が要求される。インドの宗教的実践について問う問7は、消去法でも解けるとはいえ難問であろう。 【第3問】自尊の精神(日本思想) 昨年と同様、日本史に関わる知識を問う問題が出題された。問3・問4は史料を丁寧に読んで答える必要がある。問7はやや細かい人名が問われたため、受験生には難問だったと思われる。問6の夏目漱石など、頻出の人物が今年も出題されており、過去問演習の重要性が再確認された。 【第4問】道徳について(西洋近代思想) 基本的な知識で解ける易しい問題が多かった。問5のヘーゲルによるカント批判など、西洋近代思想の大きな流れから本質を問う良い問である。問2がやや知識系の問題だが、難しくはない。フランクフルト学派についての問4も頻出のテーマなので、多くの受験生にとって理解しやすかったはずだ。 【第5問】責任について(現代社会) 2年続いたリード文3分割の形式が改められたほか、本文の趣旨を問う問題が新たに配された。また組合せ問題が出題された点も新しい。昨年に引き続き、公益通報についての問2とNGO・NPOについての問5など、時事的な知識を問われているので対策が必要である。 ●新高3生へのアドバイス センター試験の倫理はここ3年は大問が5問で構成されていて、出題分野の順番も3年連続で同じでした。平均点は「現代社会」「政治・経済」と比べても高い傾向がここ数年続いています。しかし問題そのものが簡単なわけではありません。センター試験では知識問題に加えて、思想の本質的な理解を問う問題、論理的思考力を問う問題、さらには、具体的事例の組み合わせ問題、原典・資料の読解問題など、出題形式はバラエティに富んでいます。また、選択肢を的確に読み取って正誤を判定する力が求められます。暗記だけでは得点に結びつきにくいと言えるでしょう。しかし、思想の本質にあたる部分を理解できていれば、得点力が飛躍的に向上するのもこの科目の特徴です。そのためには、まず第一に暗記に頼らず思想・宗教の内容を本質から理解すること、そして第二に、問題演習に早い段階から取り組み、実戦的な力を高めることです。東進では2カ月毎にセンター試験と同レベル・同傾向のセンタープレ入試を実施しています。直前になってあわてるのではなく、1年間の長い目で計画を立てて下さい。 |